シーシャブームの到来を受けて、お店だけではなく、家でもシーシャを楽しむ人は増えています。シーシャに深く触れたことがない人にとっては、「家でもシーシャってできるの?」、「そもそも家シーシャのやり方って?」などの疑問を持つ人が多いかもしれません。
やったことがない人にとって、家シーシャのハードルは高いように思えるかもしれませんが、実はそれほど難しくないことは知っておきたいポイントです。今回は家シーシャのやり方を、事前準備から肝心のシーシャ作りの方法まで含めてご紹介していきます。
家シーシャをやる前の準備とは
いざ家シーシャを始めるには、まずは器材を揃えなければなりません。シーシャはシーシャ本体であるパイプだけではなく、他にもさまざまな備品があります。
どのような準備が必要なのかを知り、家シーシャの基礎知識から学んでいきましょう。
シーシャパイプの購入
家シーシャを始めるには、シーシャ本体であるパイプを購入しましょう。シーシャのパイプはネットでも購入でき、家シーシャユーザーとしては選択肢が増えました。また、最近では物販に力を入れているシーシャ屋さんも多く、初心者用のフルセットをまとめて購入できる場合もあります。
シーシャパイプはいまやAmazonや楽天市場などの通販サイトでも購入できますが、きちんとしたものを揃えたいなら、シーシャ専門のECサイトでの購入がおすすめです。シーシャのECサイトはたくさんあり、一部を挙げると次の通りです。
他にもまだまだサイトはありますので、気に入るパイプが見つかるまで、ネットサーフィンを続けてもいいかもしれませんね。
シーシャフレーバーを買う
シーシャに欠かせないフレーバーも、事前に購入しておきましょう。フレーバーもパイプと同じで、シーシャ屋さんや上記サイトなどで購入可能です。
シーシャのフレーバーはどこで購入しても値段が同じであるため、気になるフレーバーを見つけたなら、売り切れる前に手に入れておくとよいでしょう。
少しでも安くフレーバーを購入したいなら、ECサイトではなく実店舗での購入がおすすめです。シーシャフレーバーは値段が決まっているからこそ、ECサイトで購入すると送料分だけ料金が高くなります。
ある程度の数をまとめて購入するなら、品揃え豊富なECサイトでの購入がおすすめですが、数個だけを買いたい場合は、実店舗で売っている場所を探すとよいでしょう。
初心者はどんなフレーバーを買えばいい?
家シーシャを始めるにあたっては、どのようなフレーバーを買えばいいのか悩む人も多いかもしれません。最初にお断りしておくと、「家シーシャをするならこれを買え!」みたいなフレーバーは存在しません。
せっかくの家シーシャなのですから、自分のすきなフレーバーを、すきなだけ購入すればよいのです。もし、おすすめがあるとするなら、ミントかバニラのどちらかすきなほうと、それに合うフルーツのフレーバーを購入してみましょう。
さっぱりがすきならミントを、甘い系がすきならバニラを購入し、それに合うフルーツも買っておくことで、ミックスした味を楽しむことができます。最初にいろいろ買い揃えすぎると、好みに合わず、余ったフレーバーを消費する日々を送る可能性があるため、初めのうちは必要最小限のものを購入することがおすすめです。
購入に注意が必要なフレーバー
せっかくの家シーシャなので、すきなフレーバーを買えばいいんですが、少しだけ注意点もあります。それは、味の強すぎるフレーバーを選ばないことです。
たとえば、シーシャで有名なダブルアップルやシナモンやカルダモンなどのスパイス系、チョコやチャイなどの味の強いスイーツ系のフレーバーは、一度吸うとホースやパイプに匂いが残りやすいです。
それらを吸った後に、別のフレーバーを吸うと、前回の残り香が味の邪魔をしてしまう場合もあります。上記のフレーバーは、お店でも専用台を作っていることも多いほど、味が強く残りやすいです。
複数台のパイプを持っているなら専用台を作るのもよいですが、最初から2台以上の購入はハードルが高いため、無難にフルーツやミント、バニラなどのフレーバーを買うようにしましょう。
シーシャ用の炭を買う
シーシャを吸うためには、熱源となる炭も必要です。炭はシーシャ専用のココナッツ炭があるため、それを購入しましょう。炭もパイプやフレーバーと同様で、お店やECサイトで購入できます。
シーシャのフレーバーは一律で値段が決まっていますが、炭は相場こそあるものの、確定した値段はありません。そのため、同じ商品でもサイトによって販売価格が違うこともあるため、複数サイトで比較してから購入するとよいでしょう。
また、サイトによっては一定時期にセールをしていることもあるため、そのタイミングでまとめ買いしておくのも選択肢の1つです。
シーシャ用の炭は長方形のフラットと正方形のボックス型をしたキューブの2つがあります。どちらを購入しても構いませんが、キューブ炭はでかく、持ちがよい分熱量も高いため、初めのうちはフレーバーを焦がしてしまう失敗が起きやすいです。
フラット炭のほうが小回りが効きやすく、初めての人でも扱いやすいといえるでしょう。同じ炭でもフラットとキューブの2展開されているケースがあるため、購入時にはどちらのサイズなのかチェックしておく必要があります。
炭を焼く器材とは
家シーシャをするには、炭を焼く器材も購入する必要があります。炭はガスコンロに網を置いて焼くこともできますが、加熱中に炭が爆ぜる危険性があったり、炭の中までしっかり焼けず、不完全燃焼による一酸化炭素の発生などの問題が起きたりします。
ガスコンロでの着火はさまざまな危険が伴うため、おすすめは電気コンロです。電気コンロはシーシャ用のチャコールバーナーとしても売られていますが、シーシャ用と書いていない市販されているもので構いません。
市販の電気コンロなら、2,000~3,000円程度で購入できるため、壊れたとしても買い替えがしやすく、コスパも良好といえるでしょう。
ホースやトングなどのもろもろの備品
シーシャを吸うには、パイプに接続するホースやホースの先につけるハンドル、炭を扱うためのトングなどが必要です。これらはECサイトで別途購入しても構いませんが、パイプを購入するとセットでついてくる場合が多いです。
ただし、セットになっているホースは中に針金が入っていて洗えないものが多かったり、トングも小さくて使いづらいものがあったりすることも多いです。
そのため、最初は付属の備品を使用し、使いづらさを感じたなら、必要に応じて別途追加購入を検討してもよいでしょう。
フレーバーを盛るボウル
シーシャ用のボウルも、もろもろの備品と同様で、パイプにセットでついてくる場合が多いです。しかし、セットのボウルは扱いづらいものが多いため、初心者でも使いやすいものを事前に購入しておくとよいでしょう。
また、初めのうちはヒートマネジメントシステムと呼ばれる、熱管理の器材もあったほうが、シーシャは作りやすいです。ヒートマネジメントシステムは、すべてのボウルで使えるとは限らず、組み合わせごとに相性があります。
どのセッティングがよいかは、普段よく行くシーシャ屋さんで聞いてみたり、そのお店で使用しているセッティングを参考にしたりすることがおすすめです。
当店、Shisha Cafe & Bar LAGOS心斎橋・南船場店では、主にエイティフィートと呼ばれるボウルと、ターキッシュリッドというヒートマネジメントシステムを使用しております。
もし家シーシャでのセッティングに困るなら、お気軽にご相談くださいませ。また、お店では上記のセッティング以外でシーシャを作ることもありますので、さまざまな器材に合わせてアドバイスをさせていただきます。
アルミホイル
使用するヒートマネジメントシステムにもよりますが、ほとんどのセッティングではボウルにアルミホイルを張り、穴を開けて吸える状態にセットします。
アルミホイルはスーパーやコンビニなどで市販されているもので構いません。アルミホイルは商品の裏面にマイクロメートル(㎛)という表記があり、これが10~11程度が一般的です。
家シーシャの大まかなやり方は?
必要なものが揃ったなら、実際に家シーシャを始めていきましょう。家シーシャの大まかなやり方の流れは、次の通りです。
- 炭を焼く
- フレーバーを盛る
- パイプに水を入れる
- 炭を乗せて蒸らす
- 吸い出しをする
- 完成後は炭替えをする
やり方の手順を把握しておくことで、初挑戦の家シーシャもスムーズに進められるでしょう。
炭を焼く
炭が焼けるまでには時間がかかるため、最初に炭を焼いておきましょう。特に電気コンロをつけたてだと、石こう部分が温まっておらず、より時間がかかります。
使用するセッティングによっても異なりますが、基本的にはフラット炭だと3つ焼くことが多いです。炭を焼けるまでの時間を使って他の準備を進めておくことで、スムーズにシーシャを作ることができます。
フレーバーを盛る
炭を焼いている間に、フレーバーを盛っていきます。使用するボウルによって適正量は異なりますが、おおおそ10g前後が目安となります。
フレーバーはよくほぐして、空気が通るようにふわっと盛りましょう。上から押さえてしまうと、フレーバーが固まってしまい、熱が十分に入らず、早く味が終わってしまいやすいです。
フレーバーを盛った後は、つまようじや安全ピンなど、先の細いものを使って、ほぐします。フレーバーはボウルのふちから飛び出さないようにし、アルミを張ったときにアルミにつかない高さを意識しましょう。
フレーバーを盛ったならアルミをピタッと張り、つまようじなどで穴を開けていきます。穴はできるだけ細かく、外周2周ほどをイメージしましょう。ある程度穴を開けたら、ボウルの裏側から直接吸うことで、抵抗の強さを確認できます。
裏から吸って抵抗が強すぎなければ、穴の数は問題ありません。シーシャは穴の開け方でも味に変化をつけられるため、慣れてきたなら穴の開け方にこだわってみるのもおもしろいでしょう。
パイプに水を入れる
シーシャは水たばことも呼ばれるように、ボトルに入れた水をフィルター代わりにして吸うものです。水は水道水で構いません。水の量はパイプによって異なりますが、基本的にはパイプ下部の棒(ダウンステム)が水につかる高さを意識しましょう。
ダウンステムの先から指1~3本くらいが、水の量の目安です。水を入れた後はホースを挿し、その状態で空吸いをすると抵抗の強さを確認できます。パイプの上にボウルを挿したり、上から炭を乗せたりすると、抵抗は強くなるため、空吸いの時点では少し抵抗が少ないくらいの状態を意識するとよいでしょう。
炭を乗せて蒸らす
炭が焼けたなら、ボウルの上にヒートマネジメントシステムを設置し、その上に炭を乗せていきます。炭は縦置きと横置きで火力が変わり、基本的には横に置くほうが火力は高くなります。
使用するセッティングによって炭の配置は異なるため、さまざまなやり方を試して、自分に合う方法を見つけるのがベストです。まずは炭をすべて縦にして置き、弱い場合は1つずつ横置きにしていくという手順を取ると、失敗はしづらいです。
炭を乗せてすぐは、フレーバーに熱が入っていないため、吸っても煙は出ません。煙と味をしっかり出すには、フレーバーを蒸らして熱をためていく作業が必要です。
蒸らし時間もセッティングによって違いますが、最低5分ほどは置いていてもよいでしょう。蒸らしがしっかりできるかでシーシャの美味しさは決まるため、吸いたい気持ちを我慢して、炭を乗せてすぐの5分間は放置しておきます。
吸い出しをする
5分蒸らした後は、吸い出しという作業でフレーバーに熱を回していきます。まずは一度吸い、どれくらい煙が出るかを確認しましょう。煙が少なく、まだ味も薄いようなら、もうしばらく放置してから、再度吸います。
あまりにも煙が出ていない場合は、立てている炭を1つ横倒しにしていきましょう。味と煙を調整する作業を吸い出しと呼びますが、これはガンガン吸って煙を出していくものではありません。
基本的には完成までの吸う回数は少ないほうがよいため、まだ火力を上げても大丈夫と判断したなら、吸わずに放置を繰り返しましょう。
煙と味が十分に出たなら、横置きの炭を縦置きに変え、吸いながら熱を回していきます。最終的には炭を1個減らし、2個にした状態でスタートすると、初心者でも吸いやすくなります。
完成後は炭替えをする
完成した後は、炭を3個から2個に減らした状態で、ゆっくりシーシャタイムを楽しんでください。ただし、楽しいシーシャタイムを継続させるには、定期的に炭の交換が必要です。
シーシャの味を長持ちさせるには、煙が少なくなる前に新しい炭を入れ、火力が下がりすぎないように熱量をキープすることが大切です。炭を焼くのには時間がかかるため、煙が薄くなってから焼くのでは遅いといえます。
炭が焼けるまでには、おおよそ8~10分程度の時間がかかるため、8~10分後に煙が薄くなりそうなタイミングで、炭を1つ焼き始めておきましょう。いつ炭を焼くかのタイミングは、何度も吸って慣れるしかありません。
炭交換の際には、新しく焼けた大きい炭を1つ入れ、残っている2つを使いながら火力を調整します。もし3つ入った状態では煙が強すぎる場合は炭を減らしたり、炭を割って小さくし、火力を落としながら調整していきましょう。
家シーシャの最後は後片付け
家シーシャを満喫し、シーシャタイムが終了したなら、後片付けを忘れずにしましょう。特にシーシャは炭を使用しているため、きちんと後片付けをしないと大変なことになります。
まずは炭を鎮火させ、火が起きていない状態を作ることが大切です。炭の鎮火方法はさまざまあり、水で濡らして消火したり、耐熱性のある密閉容器の中に入れ、酸素をなくして鎮火させたりするやり方が挙げられます。
また、炭は放っておくと自然に燃えつきるため、時間に余裕があるなら、炭が消えるまで待ってから片付けをしてもよいでしょう。
水で炭を消化する場合は、ヒートマネジメントシステムを濡らさないように注意が必要です。しっかり乾かせば問題はありませんが、少しでもヒートマネジメントシステムに水分が残っていると、錆びなどによる劣化が起きやすくなります。
その他の片づけは、基本的には水洗いです。ハンドルに直接口をつけて吸った場合は、スポンジに洗剤をつけてきれいに洗いましょう。パイプ内部は洗剤を使用せず、水洗いで構いません。使用していた水を抜き、新しい水を入れてジャバジャバと振って捨てるだけで、パイプのメンテナンスは完了です。
ボウルは熱いまま洗うと、急激な温度変化によって劣化しやすく、場合によっては割れてしまうこともあります。熱いボウルを素手で持つと、落下などの危険性もあるため、冷めるまで待ってから洗うのがおすすめです。
注意点として、炭の灰はシンクなどに流さないようにしましょう。灰をシンクに流すと、排管の詰まりの原因になる場合があります。シーシャ用のチャコールホルダー(炭かご)を購入していると、鎮火前の炭を保管できたり、灰をためておき、完全に消化してからまとめて捨てられたりするので便利です。
また、炭かごがあると、安全に炭の交換もしやすくなるため、家シーシャを快適にするアイテムとして、事前に購入しておいてもよいでしょう。
家シーシャのやり方は反復練習で覚える
シーシャ作りは難しいもので、最初から上手くいくとは限りません。熱管理やフレーバーチョイスなど、感覚的な部分も多く、何度も繰り返すことが上達していきます。
そのため、やり方を覚えれば、最初からなんでもできるというものではなく、失敗を重ねながら何度も試行錯誤を繰り返し、自分なりのやり方を身につけることが大切です。
「家シーシャを始めてみたものの、お店ほど煙や味が出ない」という意見も、たくさん伺います。もしなにかわからないことがあれば、いつでも当店、Shisha Cafe & Bar LAGOS心斎橋・南船場店に相談しに来てください。
使用しているセッティングの写真をお持ちいただければ、より的確なアドバイスをすることができます。お店は心斎橋駅の3番出口から徒歩5分ほどのところにございますので、お近くにお立ち寄りの際は、ぜひ当店へお越しくださいませ。
なお、シーシャについての豆知識は、店主のTwitterで発信しております。家シーシャのやり方についてもツイートしておりますので、興味があればチェックしてみてください。
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