「家シーシャを始めてみたものの、なかなか上手にできない」
「同じ器材、フレーバーを使っているはずなのに、お店の味と全然違う……」
このような悩みを持っている方は、多いのではないでしょうか。シーシャ作りは感覚的な部分が多いため、一朝一夕で上手になるわけではありません。美味しいシーシャを作るには、それなりに練習が必要です。
しかし、どのように練習すれば上達するのか、そもそも練習の方法がわからないという人は多いのではないでしょうか。今回は現在シーシャ屋のオーナー兼店長として働いているプロの目線で、シーシャ上達の近道について解説していきます。
シーシャ上達の近道:考え方
自宅でも上手にシーシャを作りたいと思うなら、まずどのような方法で練習するのか、考え方から意識していきましょう。シーシャ作りは感覚的な部分が多いため、まずは美味しいシーシャとはどのようなものなのかという、定義付けが必要です。
人によって美味しいの判断は異なりますが、今回は味と煙がしっかり出て、フレーバーのポテンシャルを十分に引き出した状態を「美味しい」と定義して考えていきます。
「美味しい」の定義に必要なもの
味と煙がしっかり出た状態、すなわちフレーバーのポテンシャルを十分に引き出した時点を美味しいとする状態でシーシャを作るには、相応の火力が必要となります。
シーシャはアルミの上に直接、あるいはヒートマネジメントシステムに炭を置いて、すぐに完成するわけではありません。炭の熱がフレーバーに浸透していき、十分に温まった状態で吸うことによって、味と煙を引き出すことができます。
シーシャを作る作業を吸い出し、その前段階を蒸らしと呼ぶことがありますが、炭を乗せて熱が浸透するまで放置した状態が「蒸らし」です。味と煙を十分に引き出すには、十分に蒸らしの時間を取り、フレーバーに熱を加えて温めていくことが大切です。
火力を加えすぎるとどうなるのか
美味しいシーシャを作るには、吸い出し時点である程度の高温までもっていく必要があります。しかし、味や煙を引き出すためとはいえ、過剰に熱を加えてしまうのは逆効果です。
火力を加えすぎると、焦げ味がしてきたり、急に味や煙が薄くなるといった事態に陥ります。これは、いわゆるフレーバーの味が「飛んだ」状態であり、ここまでいくと美味しいシーシャは再現できません。
つまり、美味しいシーシャとは熱をしっかり加えて、味と煙を十分に引き出しつつも、フレーバーを燃やしすぎないことが重要といえます。フレーバーが焦げる手前、味が飛ぶぎりぎりのラインを狙って吸い出しを終えることが、美味しいシーシャを作るためには必要不可欠です。
シーシャ上達の近道:練習方法
実際にどのような練習をすれば、上達への近道になるのか、疑問に思う人は多いでしょう。シーシャを上手に作るには感覚を磨くことが大切です。そのため、何本も作って経験値を増やし、感覚を鋭くしていくことが基本姿勢となり、まずは練習量を確保しなければならないことは覚えておきましょう。
ただし、ただ練習をしていればよいわけではなく、練習の質を高めることが上達の近道となります。では、質の部分をどのようにして高めるのか、その方法を知っていきましょう。
記録を取る
全くシーシャを作ったことがないという人を除いて、基本的にはそれぞれのルーティンやある程度の固定化した作り方を持っている人は多いでしょう。しかし、いつもと同じルーティンでシーシャを作っても、上手くいくとき、いかないときのばらつきがあり、これに困っている人は少なくないでしょう。
シーシャの完成までのプロセスは、フレーバーを十分に温めて、味と煙が出る地点までもっていくというごくシンプルなものですが、そこにはさまざまな外的要因が存在します。その日の気温や室温、湿度やフレーバーのシロップ量、盛り方など、複数の要因がシーシャには影響するため、同じやり方を続けても、コンスタントに美味しくできるとは限りません。
継続して美味しいものを作るには、毎回記録を取り、どのような方法を試し、結果がどのようになったのかをデータとして残しておくことが大切です。もちろん、毎回メモを取る必要はなく、あくまで記憶として覚えておくだけでも問題はありません。
試行方法とそこから得られた結果、なぜそうなったかの考察。ここまでをワンセットで記憶しておくことが、シーシャ作りの上達を目指す近道となります。
同じタイプのフレーバーを使用する
シーシャのフレーバーはさまざまな種類があり、メーカーごと、味の系統ごとに必要な熱量は異なります。そのため、さまざまなフレーバーを使用すると、練習方法にムラが出やすいため、タイプを絞ることがおすすめです。
ポイントは同じフレーバーを使用し続けるのではなく、同タイプのフレーバーを使用するという点です。たとえば、フルーツ系ならフルーツ系だけといったように、似た種類のフレーバーで練習しましょう。
同タイプのフレーバーなら、温度帯もある程度似ていることが多いため、データも取りやすくなります。1タイプを満足いくまで練習したのちに、別のタイプへ移行し、少しずつできる幅を増やしていきましょう。
もちろん、1つのフレーバーをとことん追求して練習するのも1つの手ではありますが、何度も同じものばかり吸っていると飽きたり、家シーシャ自体が楽しくなくなったりすることも多いです。
シーシャはあくまで嗜好品・娯楽品であり、苦しい思いをしてまで吸う必要はありません。上手に作るための練習であるとはいえ、飽きや嫌気がこないやり方を選んでいるほうが、長く楽しみやすいのではないでしょうか。
シーシャ上達への道は練習量が大切
上手にシーシャを作るためには、圧倒的に練習量が必要となります。ただし、漫然と練習していても意味がないため、1本1本ごとに意図をもって作ることが大切です。今回はどのように作るのか、なにを試すのか、これらを具体的にして取り組みましょう。
当店、Shisha Cafe & Bar LAGOS心斎橋・南船場店では、さまざまな作り方でお客様にシーシャを提供しております。
家シーシャの方へのアドバイスや相談なども承っておりますので、お悩みがある方はぜひお越しくださいませ。
なお、シーシャについての豆知識は、店主のTwitterで発信しております。
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