初心者でも失敗なくシーシャを作りやすいシリコンロータス。シリコンロータスとは、シリコンでできたボウルに、HMS(ヒートマネジメントシステム)のロータスを組み合わせたセッティングの呼称です。
シリコンボウル×ロータスの組み合わせは失敗しづらく、初心者でも美味しいシーシャを楽しみやすい点が魅力です。自宅で美味しいシーシャを堪能するためにも、シリコンロータスでの作り方の手順や、上手に作るコツを知っていきましょう。
シリコンロータスの特徴
まずシリコンボウル×ロータスのセッティングには、どのような特徴があるのかを知っておきましょう。シリコンボウルは陶器のボウルと比較すると、熱伝導率が低くゆるやかに温度が上昇していきます。
そのため、急激な温度上昇が起きづらく、フレーバーが焦げにくいため初心者でも使用しやすいです。HMSのロータスも鉄板が分厚く、炭を入れてから温度が上昇するまでに時間がかかるため、シリコンロータスはある程度時間をかけて、じっくりシーシャを作るセッティングといえるでしょう。
また、ロータスは火力の保温力が高く、こまめな炭交換が不要な点も魅力です。ざっくりまとめると、「焦げづらく」、「火力をキープしやすい」の2点が、シリコンロータスならではの特徴です。
シリコンロータスでのシーシャの作り方の手順
シリコンロータスでシーシャを作る場合、大まかな手順は次の通りです。
- 炭を焼く
- フレーバーを盛る
- パイプを準備する
- 炭を入れる
- 蒸らす
- 吸い出しをする
それぞれの手順の詳細を順番に見ていきましょう。
炭を焼く
シーシャを作るためには、まず炭を焼いておきます。炭の着火には時間がかかるため、時間短縮のためにも最初に行いましょう。シリコンロータスの場合は、フラット炭なら3つ、キューブ炭なら2つ使用します。
ロータスを温める
シーシャ完成までの時短テクニックとして、炭を焼く際に一緒にロータスを温めておくという方法もあります。ロータスに限らず、HMSは炭を入れてすぐに熱が回るわけではありません。温度が上昇するまでに時間がかかり、炭の熱を奪ってしまうため、炭と一緒に事前に温めておくことで、熱のロスを少なくするという方法があります。
ロータスを温める際には、焼いている炭の上に乗せるのがおすすめです。コンロの上に直接乗せてしまうと、長時間放置した際にロータスの底面が溶けてしまう可能性があります。炭の上なら放置しても溶ける心配はありません。
気温や室温が低く、シーシャの立ち上げに時間がかかりやすい冬に便利なテクニックであるため、ぜひ覚えておきましょう。
フレーバーを盛る
シリコンボウルにフレーバーを盛る際には、フレーバーの高さを意識しましょう。基本的にはロータスの底面の突起にフレーバーが当たらないように、高さを調整してフレーバーをふわっと盛ります。突起部分にフレーバーが接着すると、その部分から焦げやすいため、基本的には当たらないようにしましょう。
ふわっと盛るのは、全体に火が回るように空気の通り道を確保するためです。盛った後はつまようじなど、先の細いものでほぐしておくと、エアフローを確保しやすいでしょう。また、葉っぱの大きいフレーバーは、少し刻んでおくことで、スムーズに熱を通しやすくなります。
シリコンロータスの場合は、アルミホイルは張らずに使用しても構いません。シリコンボウルは熱伝導が陶器ボウルよりもゆっくりであるため、アルミを張ると完成までにかなり時間がかかります。
アルミを張っても美味しく作ることはできますが、熱管理が難しくなってしまうため、初心者の方はアルミなしがおすすめです。
あえてフレーバーを当てる
シリコンロータスでシーシャを作る場合は、基本的にはフレーバーがロータスの突起部分に当たらないように盛ります。しかし、あえてフレーバーを当てて焦がし、強く味を出すというやり方もあります。
突起部分に当てるようにフレーバーを盛ることで、熱源とフレーバーの距離が近くなり、素早く味と煙を引き出しやすくなります。また、高火力をフレーバーに伝えることができるため、通常よりも濃い味を再現しやすいです。
ただし、ロータスにフレーバーが当たっていると、その分焦げやすいというデメリットがあるため、上手く熱管理ができないと焦げ味が続いたり、すぐに味がなくなってしまうリスクがあることは覚えておきましょう。
パイプを準備する
フレーバーを盛り終わったら、パイプに水を入れてセットしましょう。水はダウンステムが指2本分程度水に浸かる量を目安にします。パイプによって適正量は異なるため、ホースにつないで空吸いしながら、微調整をして最適な重さに設定しましょう。
シリコンボウルはトップパッキンなしでそのままセットできます。パッキンがついている場合は外し、ステムの先にボウルを直接差し込み、ぐらつきがないかを確認しておきましょう。
炭を入れる
セット完了後は、ボウルにロータスを乗せ、焼けた炭を入れていきます。ロータスを炭と一緒に温めている場合は、火傷しないように注意しながらトングでロータスを挟み、シリコンボウルの上に乗せましょう。
炭はキューブの場合は2個を対角に、フラットの場合はトライアングルに立てた状態で置きます。炭は中心に集めず、ロータスの壁沿いに立てて設置します。
蒸らす
炭を乗せた後は、ロータスに付属しているふたをかぶせて蒸らします。ロータスのふたはくるくると回すことができ、ふたの小窓の開閉具合によって熱量を調整できます。
小窓は閉じると火力が高くなるため、蒸らしの際にはやや閉じておきます。完全に閉じてしまうと中で酸素がなくなり、炭が鎮火してしまう可能性があるため注意しましょう。
半分ほど閉じた状態で数分放置し、じっくり蒸らしてから吸い出し作業をおこないます。蒸らしの時間は5~7分程度を目安にしてみましょう。
吸い出しをする
じっくり蒸らした後は、フレーバーに熱を回す吸い出しという作業をおこないます。吸い出しではゆっくり長く、強すぎないように吸うことが大切です。熱をフレーバーに回し、全体に火を通して味を引き出すイメージで丁寧に吸っていきましょう。
ある程度蒸らした後は、二度ほど吸ってみます。この時点でまだ煙がそれほど出ていない場合は、さらに数分放置して蒸らしましょう。吸い過ぎると焦げやすかったり、反対に温度が下がってしまったりするため、基本的には放置しておくことが大切です。
一定時間放置し、煙と味がしっかり出たタイミングで小窓を少しずらし、蓋が開いた状態にします。小窓を開けると火力が下がるため、このまま一度吸って熱を回していきましょう。
その後は蓋を取って吸い、炭を1つ外して吸いと火力を下げる段階でひと吸いずつしていきます。いきなり火力を落としてしまうと、一気に煙が少なくなり、味も減ってしまうため、吸いながら熱を回して段階的に火力を下げる必要があります。
完成後は炭2つを対角に起き、蓋をかぶせますが、小窓の開き具合で熱量を調整しましょう。もし小窓を全開にしても吸いづらい場合は、蓋を取った状態で吸っていっても構いません。
シーシャは炭を乗せた後は放置で問題なし
シーシャを作るとなると、「吸い出し」や「吸い上げ」と呼ばれる作業が重要になります。しかし、これらはガンガン吸っていくものではなく、基本的には放置して、炭の熱量に任せてフレーバーに温度を伝えていくものです。
熱量は勝手に上がるため、大切なのはポイントを探りながら吸い、適切なタイミングで火力を落としてキープすることです。ガンガン吸う必要はないため、待って作るという意識を持ちましょう。
当店、Shisha Cafe & Bar LAGOS心斎橋・南船場店では、ご紹介したシリコンボウル×ロータスの組み合わせではなく、基本的にはエイティフィートとターキッシュスクリーンのセットでシーシャをご提供しております。
ご要望があれば、当記事で紹介したスタイルでもお作りは可能です。また、その他シーシャ作りに関するご相談も承っておりますので、ぜひお気軽にお越しくださいませ。
なお、シーシャについての豆知識は、店主のTwitterで発信しております。
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