中東の喫煙文化から生まれたシーシャ。日本では水たばこと呼ばれることもあります。近年では日本国内でもシーシャの認知度は高まり、愛好家も少なくありません。シーシャを楽しむことができるお店も増え、自宅で自分で作るという方も増えたのではないでしょうか。
さて、シーシャについての情報がネット上でも散見されるようになりましたが、「シーシャについてもっと知りたい!」、「いろんな情報があって、どれが本当かわからない……」という方も多いのではないでしょうか。
今回はシーシャについてのよくある疑問をFAQとしてまとめ、一挙解決していきます。
シーシャについてのFAQ
シーシャについての疑問は、さまざまあると思います。今回は基本的なものから、少し専門的な内容までご紹介していきます。
シーシャってなに?
中東発祥の嗜好品で、喫煙具の一種です。一般的な紙巻きたばこと大きく異なる点は、ライターなどによる火ではなく炭を熱源としていることや、フルーツやスイーツ、スパイスやハーブなどのさまざまな種類のフレーバーを楽しめることです。
シーシャの起源って?
諸説ありますが、中東が発祥であるという説が有力です。中東の暑い国でたばこの煙を冷やして吸うことができないかと試行錯誤し、ヤシの実などを用いて喫煙したのが原形という説もあります。
また、もともとシーシャは味付けしていないたばこ葉を使用していましたが、ナハラというフレーバーメーカーが味付きのフレーバーを販売し始めたことをきっかけに、現在ではさまざまな味付きフレーバーが売り出されています。
シーシャって何語?
アラビア語です。日本で呼ばれる水たばこは造語です。
世界各国ではシーシャのほかに、アルギーラ、ナルギレ、ハブリーバブリー、マダーアなどのさまざまな呼称があります。また、英語での呼称はhookah(フーカー/フーカ)です。
シーシャってどれくらい楽しめるの?
お店によって、作り方や吸い方によって異なりますが、喫煙時間を1時間半から2時間程度に設定しているお店が多いです。紙巻きたばこと異なる点として喫煙時間の長さも挙げられます。
シーシャは一般的なたばこよりも長時間楽しむことができるため、紅茶やコーヒー、お酒などをお供にしながら、カフェやバーで過ごすようにゆっくりと喫煙を楽しめる点が特徴です。
シーシャは何歳から吸える?
シーシャは法律上喫煙具(たばこと同様のもの)に分類されるため、20歳未満の方は吸うことができません。入店時や商品の購入時にはお酒やたばこと同じく、身分証の提示が求められます。
シーシャにニコチン・タールは入っているの?
一般的なシーシャフレーバーには、ニコチンとタールが微量ずつですが入っています。シーシャのフレーバーはたばこの葉っぱを原料としています。たばこの葉っぱを洗浄、乾燥させ、各種香料とグリセリンをつけて製造されます。
ニコチンは水溶性であるため、洗浄の段階や喫煙時に煙を水に通すことで軽減はされますが、完全なニコチンフリーではないことは覚えておきましょう。また、タールについてはたばこの葉っぱを燃焼させた際に生じるものであり、シーシャでは発生が軽微であるものの、完全に発生しないわけではありません。
加えて、シーシャの喫煙に使用する炭からもタールが発生する場合もあります。ただし、炭から発生するタールは炭の不完全燃焼によるものであり、しっかりと火入れをした純粋な炭を使用しているのであれば、問題はないといえます。
それぞれの発生量は軽微ではあるものの、1回の喫煙時間の長さから、摂取する量は紙巻きたばこより多いとする研究もあります。
ただし、詳細についてはデータが不足しており、厳密なところまではわからないというのが現状のようです。
ニコチンやタールなしでシーシャは楽しめる?
一般的なシーシャのフレーバーはたばこの葉っぱを原料としていますが、ノンニコチン、ノンタールのフレーバーも存在します。これらのフレーバーはたばこ葉ではなく、サトウキビやハイビスカスなどの植物、フルーツの果肉などを原料としています。
ノンニコチンフレーバーは現在数多く販売されているため、取り揃えているお店も多いでしょう。気になる方は来店予定の店舗へ、事前にノンニコチンフレーバーの有無を確認するのがおすすめです。
シーシャを吸ってくらくらするのはなぜ?
シーシャに慣れていないと、吸い始めてからしばらくくらくらする場合があります。これはニコチンの摂取によるものであり、いわゆる「ヤニクラ」と呼ばれる現象です。
また、シーシャは喫煙時に炭を使用するため、少なからず一酸化炭素が発生します。喫煙によって体内の酸素が少なくなり、軽い酸欠状態でくらくらする場合もあるでしょう。
たいていの場合はしばらくすると慣れますが、短時間に連続で吸ったり、長時間吸い続けると頭痛や吐き気、ひどい場合では痙攣などを起こすこともあるため、注意しなければなりません。
シーシャに依存性はある?
依存物質であるニコチンを摂取するため、依存性がないとはいえません。ただ、個人的な見解ですが、筆者は毎日シーシャを吸い、お客様に提供していますが、まったく吸わない日があっても苦ではありません。
このあたりは個人差も大きいと思いますが、紙巻きたばこを吸う友人よりも、筆者自身の依存はかなり少ないように思います。シーシャの場合はニコチンによる依存もあるでしょうが、それ以上にシーシャを吸うという行為やリラックスできる環境で過ごすといった、その他の要因に依存する人が多いかもしれません。
お酒なしでもシーシャは楽しめる?
ノンアルコールでシーシャは楽しめます。そもそも飲酒と喫煙は相性がよくないため、酔っていると上記のような症状を引き起こしやすいです。
そもそもシーシャ発祥の国では宗教的に飲酒が認められていないことも多く、お酒を飲まない国から生まれた文化です。近年では「シーシャバー」という名称で知られているシーシャのお店ですが、かつては「シーシャカフェ」という分類のお店がほとんどでした。
シーシャの本場である中東では、シーシャとともに紅茶やコーヒーなどを楽しみ、社交するのが一般的です。日本でも同様のお店はたくさんありますので、お酒を飲まない方にこそおすすめの楽しみといえるかもしれません。
たばこを吸わない人でもシーシャは吸える?
吸えます。お店によって異なりますが、当店Shisha Cafe & Bar LAGOS心斎橋・南船場店では、お客様のほとんどが非喫煙者(紙巻きたばこは吸わず、シーシャだけを楽しむ人)です。
シーシャはたばこ特有の苦味や煙臭さなどがなく、さまざまな味を楽しむことができる点が特徴です。カフェでリラックスした時間を過ごす、そのお供としてシーシャが選ばれるようになってきました。
もちろん、シーシャもたばこの一種ではあるため、体質的に合わない方がいたり、喫煙自体が初めてだとふらふらしたりする場合はあります。
どこまでいっても嗜好品であり、健康被害がないものではないため、全員に強く勧めるわけではありませんが、たばこを吸わない/吸ったことがない人でも、シーシャという文化を楽しむことはできます。
シーシャパイプに入っている水はなくなるの?
シーシャは専用のパイプに水を入れ、煙を水に通して冷やしてから吸う点が大きな特徴です。シーシャパイプに入っている水はフィルターの役割であり、喫煙を進めても水が減ったり、なくなったりすることはありません。
シーシャは喫煙が進むと味が薄くなったり、熱源である炭を追加しても煙が出なくなったりします。見た目の変化がないため終わり時はわかりづらいですが、味が薄くなる/煙が出なくなったタイミングが終わりごろと考えましょう。
アルコールシーシャって酔う?
シーシャはパイプに入れる水の代わりに、お酒やジュースなどを入れて味を楽しむこともできます。水の部分にお酒を入れるアルコールシーシャは、人によっては多少酔います。
もちろん、お酒の度数や入れる分量によっても異なりますが、実際にお酒が飲めない人がアルコールシーシャを作って、顔がほんのり赤くなるというケースを見たことがあります。
シーシャの喫煙によってどの程度アルコールを吸収しているのかは不明ですが、そもそもお酒の香りを吸い込むということで、多少酔う可能性があることは覚えておきましょう。
シーシャで使う炭って?
シーシャで熱源として使用される炭は、国内ではココナッツ炭かオガ炭が一般的です。これらは匂いが少なく、シーシャのフレーバーへの影響が小さいことが魅力といえます。
また、海外ではその他さまざまな植物を使用した炭が販売されていますが、日本国内ではそれほど種類の流通がありません。シーシャ専用の炭という意味では、ココナッツ炭を使用している場合がほとんどでしょう。
シーシャはフレーバーをブレンドできる?
できます。複数種類のフレーバーを使用してシーシャを作ることを、ミックスする/ブレンドするといいます。本場中東ではミックスはせずに、単品のフレーバーで吸うことが一般的です。
フレーバーのミックスは日本やその他の国ならではの文化といえるでしょう。ミックスによって味にさまざまな変化を加えることができます。組み合わせは無限大であるため、好みの香り/味を探すのも、シーシャを吸う醍醐味といえるではないでしょうか。
シーシャの味ってお店によって違うの?
違います。お店によって、作る人によって変わります。シーシャはフレーバーを専用のボウル(ハガル)に詰めてから炭でじっくりと温め、香りや味を引き出していきます。使用するフレーバーの種類やミックスの調合によっても変わりますが、この火入れの段階が味を左右する大きなポイントです。
シーシャはただ熱して完成というわけではなく、人の手によるいわば「調理」の工程が入ります。たとえば同じ食材で料理をしても、プロとアマチュアで差が出るように、シーシャも調理の方法や温度の調整次第で味や吸いやすさなどは大きく違ってきます。
作り方とミックスはどっちが大切?
どちらもシーシャの味を決める重要な要素であるため、両方大切です。ただし、使用したフレーバーのポテンシャルを最大限に活かせないと、どこか物足りない味になってしまうこともあるため、より重要なのは作り方(火入れ)といえるでしょう。
シーシャの正しい吸い方って?
シーシャは紙巻きたばことは吸い方が異なります。紙巻きたばこは一度吸ってから、肺にためて吐き出しますが、シーシャの場合は肺にはためず、吸ってすぐに吐き出します。
これは喫煙の目的の違いであり、紙巻きたばこはニコチンの摂取を、シーシャはフレーバーの味や香りを楽しむことを前提としているからです。
シーシャの煙を肺にためてから吐き出してしまうと、吐き出す煙の量が少なくなります。シーシャは煙を多く吐き出すほど味や香りを感じやすくなるため、肺で吸収してしまうと味/香りが薄くなります。
深呼吸をするように深くゆっくりと吸い、眼前に煙をもわっと吐き出して香りを楽しむのが、シーシャの正しい吸い方です。
店員さんみたいに煙をいっぱい出せない
シーシャの醍醐味の一つに、他の喫煙具よりも吐き出す煙の量が多い、いわゆる爆煙が挙げられます。しかし、いざ自分で吸ってみると他の人や店員さんが吸っているときほど、煙がいっぱい出ないという人はいるのではないでしょうか。
煙をたくさん出すためには、しっかりと温度が調整されたシーシャであることが前提ですが、吸い方も関係してきます。簡単にいえば吸い込む量が多いほど、煙はたくさん吐き出せます。
ただ、強く吸うのがよいわけではないため、吸い方には注意が必要です。目安としては、吸ったときにボコボコと音がする状態で、4~6秒ほど吸い込むことができると、たくさん煙を出すことができるでしょう。
シーシャは吸い方で味が変わるって本当?
変わります。吸い方次第でフレーバーに入る熱の具合が変化し、これによって味をより引き出すことができたり、反対に過剰に熱が入ってフレーバーが早く焼き切れてしまったりします。
もちろん、極端な変化が起きるわけではありませんが、正しく丁寧な吸い方をしているほうが味も伸び、美味しく吸える時間が長くなることは覚えておきましょう。
シーシャを吸うとリラックスできるのはなぜ?
ニコチンやシーシャの吸い方、環境などが要因です。シーシャは深呼吸をするように吸うため、副交感神経が優位になりやすいです。また、リラックスできる環境を整えているお店も多いため、深呼吸と空間の両方からリラックスできます。
シーシャの喫煙によるリラックス効果は、あくまでも吸い方や空間による副次的なものであり、シーシャ自体にリラックス効果のある成分が含まれているわけではありません。
最近売ってる携帯/電気シーシャもシーシャなの?
販売されている商品上の名称は、シーシャとされています。ただ、シーシャという名称はついているものの、従来の作り方で楽しむものではなく、商品ごとに味は固定化されています。
そのため、あくまで電気/電子シーシャという分類のものであり、従来の本格的なシーシャとは別物と考えてよいかもしれません。シーシャという性格は同じですが、インスタントコーヒーと豆を挽いてから淹れるドリップコーヒーとの違いのように考えてもよいでしょう。
シーシャパイプの大きさでなにが変わるの?
パイプのサイズによって一番変わる点は、吸い心地です。大きいものほど吸いごたえがあり、小さいものほど吸いが軽くなる傾向にあります。
これは使用する水の量、吸ったときに揺れる水の表面積、口元に煙が届くまでの距離など、複数の要素が関係しています。また、パイプの大きさでは、基本的に味は変わりません。
サイズに関係なく、きちんとした技術を持って作ることで、シーシャは美味しく作ることができます。もちろん、専門的なレベルになればサイズによる細かい違いはわかりますが、多くの場合では誤差程度でほとんど近くできない範囲です。
シーシャパイプの大きさによる変化は、味よりも吸い心地の違いがもっとも大きいポイントと考えてよいでしょう。
シーシャは1回何グラムフレーバーを使うの?
使用する機材によって異なりますが、一般的には10~15グラム程度が多いです。シーシャのフレーバーを詰める容器である、ボウルの大きさによって、適正量は異なります。
グラム数は味の濃さや持ちに影響しますが、必ずしも多ければよいというわけではありません。あまりにもフレーバーが多すぎると、熱がしっかりと回らず、味を出し切れなかったり、生の部分を吸うことで煙がきつくなってしまうこともあります。
フレーバーが多くなるほど、作り手と吸い手のそれぞれに注意が必要となり、求められるレベルは高くなりやすいです。もしご自身でシーシャを作られる場合は、ボウルのサイズを見ながら、ある程度空間に余裕を持たせてグラム数を調整するとよいでしょう。
シーシャの機材はどこで買える?
物販をしているシーシャ屋さんやシーシャ専用のECサイト、その他通販サイトで購入できます。ただし、ニコチンが入っているシーシャフレーバーは、たばこの小売り免許を持った販売者からしか購入することはできません。
そのため、フレーバーはシーシャ屋さんかシーシャ専用サイトで探すことになります。また、フレーバーの値段は法律で定められており、どこで買っても価格は同じです。
自宅でもシーシャは作れる?
作れます。数年前と比べて、シーシャは国内でも手軽に購入しやすくなりました。シーシャ専用のECサイトも数多くあるため、機材を購入すれば誰でも自宅でシーシャは作れます。
一番人気のフレーバーは?
シーシャの好みは個人の味覚に大きく左右されるため、一概にどれが人気とはいえません。ただ、なじみのある味が好まれる傾向にあるため、ベリーや柑橘、南国系などのフルーツのフレーバーは人気傾向にあります。
フレーバー単体はもちろん、ミックスした味も楽しめるため、自分にとっての一番好きな味を探究できる点も、シーシャの大きな魅力といえるでしょう。
シーシャの魅力を知っていこう
シーシャの認知度は高まり、多くの人が知るものとなりました。しかし、細かい部分については知らない人もまだまだ多く、疑問点を持っている方もいるでしょう。
シーシャについてのさまざまな知識、情報を知ることで、シーシャならではの魅力もさらに深堀りしていくことができます。
当店、Shisha Cafe & Bar LAGOS心斎橋・南船場店では、豊富な知識と確かな技術で、丁寧にお作りしたシーシャを提供しております。
すでにシーシャを吸ったことがある方から、初めてシーシャを吸うという方まで楽しんでいただけるお店作りをしておりますので、興味のある方はぜひご来店くださいませ。
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