若者を中心に人気を集めているシーシャ。最近では「シーシャ、毎週吸ってます!」という人も増え、嬉しい限りです。
しかし、よくシーシャを吸うという方でも、シーシャがいつからできたのか、詳細な歴史については知らない人も多いのではないでしょうか?
みなさんの身近にあるシーシャについてもっと深く知り、いつから始まったものなのかや歴史について知識を深めていきましょう。
シーシャができたのはいつから?
シーシャが誕生した歴史は古く、始まりは1500年から1600年代と言われています。シーシャの誕生には諸説あるため、明確な起源はわかっていませんが、発祥はイスラムやエジプトなどの中東です。
中東はたばこ文化
そもそも中東ではイスラム教の人が多く、宗教として飲酒が禁止されています。そこで娯楽として生まれたのがたばこであり、その進化系としてシーシャが誕生したと言えます。
シーシャ誕生の諸説①
日本よりも気温の高い中東では、暑い中で快適にたばこが吸えるように、「たばこを冷やすことはできないか?」と考えられました。
その結果として水に煙をくぐらせて吸うという着想から、シーシャが誕生したと言われています。たばこは目の前で火をつけて吸いますが、それすらも暑いと感じるくらいの気温なのでしょう。少しでも冷たくたばこを吸いたいという欲求がたばこの新しい形への模索とつながり、その結果が現在のシーシャにつながっています。
もはや、暑すぎる地域があったおかげで、当たり前のようにシーシャを楽しむことができる環境ができたといっても過言ではありませんね。
インドのお医者さんが発明した?
シーシャは煙を水にくぐらせて吸うことが特徴です。インドのお医者さんがより健康的にたばこが吸えないかという着想のもと、水にくぐらせて吸ったのが起源という説もあります。
シーシャは煙を水にくぐらせることでニコチンなどの水溶性の不純物を軽減させており、医学的な見地から誕生した説も有力ですね。
シーシャ誕生の諸説②
現在のようにガラスや陶器、ステンレスなどを使用しているシーシャが誕生したのは、歴史的にもっと後になってからです。シーシャが誕生した頃は今のような機材はなく、ココナッツにストロー状のものを挿したものが発祥とする説もあります。
ガラス製品が輸入されるのは近代になってからなので、現在の形になるまでには、簡素な作りとしてココナッツが用いられていたと言えるでしょう。
ココナッツという言葉の意味
中東ではシーシャだけではなく、ナルギレやナルギルと呼ばれることもあります。このナルギレやナルギルは、現地の言葉でココナッツを意味します。ココナッツが用いられていたという説も、現地の言葉が関係すると説得力がありますね。
今のシーシャになったのはいつから?
シーシャは誕生時と現在では、大きく様子が異なっています。みなさんが今目にしているシーシャになったのは、実はずいぶん最近のことなのです。
今と昔で大きくシーシャの文化は異なるため、その歴史をさらに深堀りしていきましょう。
ザグルールというたばこの延長
今ではフルーツやスイーツ、スパイスなどさまざまな味がついているシーシャですが、昔のフレーバーには味がついていませんでした。
つまり、たばこの葉っぱがそのままフレーバーとして使用され、本当にたばこの煙を水にくぐらせるだけという状態で吸っていたんですね。
そのフレーバーの名前が、ザグルールです。ザグルールはたばこの葉っぱに直接炭を置き、ふかして吸うのが昔のやり方です。
今のように深呼吸するように深く吸って吐き出すのではなく、いわゆるキセルのように「パッパッパ」と吸うのがザグルールの吸い方と言えます。
現地ではちみつをつけてザグルールを吸っていた
たばこの味だけではなく、好みでザグルール(ザグロール)にはちみつやジャムをつけて吸っていたのが、味付きフレーバーの原初です。
さまざまな地域ではちみつやジャムをつけて、味付きのたばことして吸っていたものが、1913年創業のNakhla社によって製品化されました。
そして1988年にアプリコット、アップル、ストロベリーの味付きフレーバーが販売開始となり、その3年後の1991年にツーアップルが販売されています。
味付きフレーバーが売り出されたのは、ここ数十年のことであり、おなじみのシーシャとしての形ができたのは、ごく最近です。
さらに日本で流行り始めたのは、2010年前後と、さらに歴史は浅くなります。どのお店をシーシャ屋さんとするかによって定義は異なりますが、下北沢にある「shisha」というお店が、日本で初めてのシーシャカフェなのではないかと言われています。
日本で独自の進化を遂げるシーシャの歴史
本場中東ではフレーバーを盛ったボウルにアルミを張り、直接炭を乗せて吸う方法が一般的です。対して日本では、ヒートマネジメントシステムという機材を用いて、炭の熱をフレーバーから遠ざけ、よりやわらかい煙で吸えるシーシャとして進化を遂げています。
また、中東では1つのフレーバーを単品で吸うことが多いですが、日本では複数のフレーバーをミックスして、新しい味を作り出すことが主流です。
ミックスの文化は日本独自の進化を遂げていると言え、フレーバーの組み合わせによってさまざまな味を楽しむことができます。
実際にシーシャを吸い慣れているお客様が来店された際でも、日本人なら「レモンとライムとあとミントのミックスで」とオーダーされますが、中東系の方だと「Lemon」のように単品でオーダーされることがほとんどです。
世界各国のシーシャの呼び方
現在日本ではシーシャという名称が一般的ですが、実は国によってシーシャの呼び方は異なります。
- シーシャ:エジプトアラビア語
- フッカー/フーカ:ヒンディー語 英語
- ナルギレ/ナルギラ:トルコ語
- ガリヤーン:ペルシア語
- カリヤン:ロシア語
- マダーア:アラビア語
日本ではシーシャと呼ばれていますが、かつてはシーシャというものが何かがわかっていない人も多かったため、簡単に水たばこや水パイプといった呼ばれ方をしています。
シーシャの歴史は奥が深い
いまや身近にあるシーシャですが、誕生の歴史から考えると100年以上も前であり、奥が深いです。今の形になったのはまだまだ最近のことであり、現在のシーシャとしての歴史は、それほど長くはありません。
しかし、日本では独自に文化が進化しており、本場中東とは違った方法で楽しまれています。シーシャの歴史は、まだまだこれから紡いでいくものです。
シーシャがいつから始まったのか、始まりを知っておくことで、今後の歴史の積み重ねを見ていくのも楽しくなるのではないでしょうか?
当店、Shisha Cafe & Bar LAGOS心斎橋・南船場店では日本独自に進化したシーシャを、さらに研ぎ澄ませ、初心者から玄人まで楽しんでいただけるように改良を重ねています。
心斎橋・南船場エリアにお立ち寄りの際は、ぜひ当店にお越しくださいませ。また、本町や新町からもお近くです。お客様ひとりひとりに合わせた美味しいシーシャと、シーシャの味とマリアージュするドリンクを提供いたします。
なお、シーシャについての豆知識は、店主のTwitterで発信しております。
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